
「家の隙間をなくす」ということは、当然のことながら、
空気の逃げ道がなくなってしまうだけでなく、
匂いや湿気まで家の中にこもり易くなってしまうということです。
ちなみに、人、一人が一日に発する水分の量は、
およそ4リットルと言われていますが
(お風呂の湯気、煮炊きの蒸気など含む)、
ご家族が4人いらっしゃれば、16リットルもの水分が
家の中に放出されていることになります。
ですから安易に家の気密性を高めてしまうと、
湿気を遮断してしまうことになり、
その逃げ場のなくなった水蒸気が、 冬には結露として現れ、
夏にはカビが発生しやすい環境になってしまうのです。
そこで近年では、こうした問題に対応すべく、
エアコンや空気清浄機には、高い性能が求められるように
なってきていることも事実です。
また、家の中の湿気取りや消臭剤、芳香剤についても、
様々な商品が開発され、良く売れています。
これは、スーパーやホームセンターに良く行かれる
主婦の方なら良くお分かりですね。
そして最近では、デザインの自由度や施工のしやすさから、
特に、石油を原料としたビニールクロスや
( 石油系 )断熱材などが多く使われていますが、
実は、これらの素材は湿気を遮断してしまう性質をもっており、
これらの問題に拍車を掛けてしまっているのです。
このような事実については、少々、専門的な知識や情報にもなりますので、
実際には、素人であるお客様にはなかなかお分かりいただけていないのです。
ですから、もしお客様がハウスメーカーや工務店の営業さんから
「 この素材は断熱性が高いから、電気代の節約になりますよ! 」
のように提案されれば、やはり多くのお客様は、
「 経済的にメリットがあるなら欲しい…」
と思われることは当然のことではあります。
これは、私たちが身に着ている肌着でも例えることができますが、
夏、冬を問わず、通気性の良いもの、汗などの吸湿性の良いもの
を身につけていると快適ですよね。
あの保温力の高いダウンジャケットなども、吸湿性を持っているのです。
やはり気密性が高まり、空気や湿気の逃げ道がなくなることによって、
「シックハウス」や「アレルギー」などの健康障害の原因を
引き起こしているということです。
最近ではご存じの方も多いかと思いますが、
国は2003年に、住居に対して
「24時間換気扇を止めてはいけません 」 という法律を定め、
機械による強制換気が義務付けられました。
これは、このように家の気密性が高くなったことによって、
建材から発生する化学物質 までもが排出されにくくなってしまい、
健康を害してしまう人が後を絶たなくなったため、
国が苦肉の策で始めた法律なのです。
最近ではあまり表面化してこなくなった話題ではありますが、
実際には、その法律が定められた後も、
それらの症状を訴える方々がいらっしゃるのです。
これは、安易に冬場対策をしてしまった代償 ともいえますが、
夏まで暖かく?(笑)、つまり、とても暑くなってしまうということです。
もう、エアコンなしでは過すことができません。
この理由をご説明しますと…
基本的には断熱性を高めると、家の保温力も高くなりますので、
冬でも、いったん暖めた部屋の温度は、長時間にわたって保温します。
つまり、暖めれば冷めにくい という構造になっているわけです。
では、その構造では、夏にどうなるのか…、ということですが、
建材が蓄熱していることによって、部屋の温度は自然に上昇してゆき、
保温力が良い分だけ部屋を暖めてしまいます。
ですから、その暑さを解消するために、機械の力、
つまり、エアコン等に頼らざるを得なくなるということになるのです。










